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●ラテンミュージック 後編 [noisy life]

trio los panchos01.jpg

トリオ・ロス・パンチョスの出身国・メキシコ。
近くはないけど、遠くもないという微妙な国のような気がします。

観光的にも、マチュピチュとかガラパゴス、イースター島のような世界的観光スポットがありませんし。近年話題になっているのはカンクンビーチくらいでしょうか。

日本との付き合いは明治の半ばには通商条約が結ばれているというから、中南米では古い。
日本が本格的に“鎖国解除”した第二次世界大戦後になると、文化・スポーツの交流が活発になっていきますが、ロス・パンチョスの存在がジワジワ浸透していったのが、20年代後半。30年代に入って、ラテンブームが起きたことは前回述べましたが、個人的にはスポーツでのメキシカンの活躍が印象に残っています。

昭和30年代の花形スポーツといえば、相撲、野球、ボクシング。これが三大(プロ)スポーツ。それに新興のプロレスを加えて“スポーツ四天王”。

相撲は当時まだ“鎖国状態”だったので、メキシカンが“日本上陸”したのはプロレス、ボクシング、野球。

なかでも、もっともはやく来襲を受けたのがプロレス。
記憶ではジェス・オルテガとエンリキ・トーレスがいた。実態はチカーノだったのですが、“メキシコ出身”と称されていた。
オルテガは力技の肥満レスラー、トーレスは筋肉質の技巧派とスタイルは異なるものの、二人とも顔つきはあきらかにシャープ兄弟のような白人ではなくラテン系でした。力道山がいたころの話。

“本物”のメキシカンが来日するのは昭和40年代後半から50年代にかけてで、覆面レスラー、ミル・マルカラスが華麗なるメキシコプロレス(ルチャリブレ)のブームを起こしました。わたしの知り合いは覆面の販売で大儲け(いや小儲けぐらいかな)してました。

ボクシングではなんといってもバンタム級のジョー・メデル。
昭和36年に初来日して、日本の強豪をことごとく粉砕し、とりわけ日本のエース、関光徳とファイティング原田をロープに追い込まれながらカウンターでKOしたことから“ロープ際の魔術師”の異名をとった。
それでも、同時代にエデル・ジョフレというブラジルのいまだに語り継がれるスーパーチャンピオンがいたため、世界の頂点には届かなかった。
ただ、日本での人気はジョフレ以上で、「あしたのジョー」の外国選手のモデルにもなっていたのではないでしょうか。

メキシコはボクシング王国で、カント、サルディバル、オリバレス、チャベス、サラテ……と世界チャンプのなかのチャンプが何人もいました。

野球もボクシング、サッカーほどではないが、アメリカが近いのでにプロがある。
3Aクラスということで、日本では話題にもならない。メジャーへ行った最高の出世頭はドジャーズで剛腕をふるったフェルナンド・バレンズエラでしょうか。
彼もメキシカンリーグ出身。野茂がメジャーデビューするひと昔前のこと。

日本では知名度の薄いメキシカンリーグですが、昭和40年代(記憶も薄い)だったと思いますが、シーズンオフに来日して日本の単独チーム(たいがいは巨人)や混成チームと10数戦たたかったことがありました。

当時、野球のシーズンオフというとほぼ2年に1度の割合で、メジャー球団が来日し、本場のプレイ(当然ケガをしないよう7、8割の力で)を見せてくれていた。なので、その年は「えーっ、メキシカンリーグかよ」ってガッカリした記憶があります。
資料がないので不確かですが、それでも日本軍はトントンか、負け越しという印象があるのですが。約半世紀前のレベルじゃしょうがないか。

まぁ、昭和30年代、日本とメキシコはそこそこスポーツでの交流があったという話を、薄れゆく髪ではなくて記憶を、脳内古ガレージから引っ張り出して記してみました。

それでは、前回の続きで、トリオ・ロス・パンチョスの面々から“教えてもらった”ラテンの名曲を3つ。

●ベサメ・ムーチョ
日本ではトリオ・ロス・パンチョスのうたったこの歌でラテンブームが始まった。
ときは昭和28年のこと。西暦でいえば1953年。

ところがこの歌はメキシコの女性ソングライター、コンスエロ・ベラスケスが1941年に発表したもので、その数年後にはアメリカでもヒットしている。
それどころか、日本でもロス・パンチョスに火がつく3年前の昭和25年に黒木曜子がレコーディングしている。
ビッグヒットとはならなかったが、そこそこラジオでは流されていたようで、憶測するならば、黒木曜子の先鞭があったからこそ、ロス・パンチョスの大ヒットが生まれたのかもしれない。もしかしてだけど、もしかしてだけど。

もはや知られていることではありますが、「ベサメ・ムーチョ」は「もっとキスして」という意味で「あなたを失うのがこわい だからもっと抱きしめて、キスして」とそれはもう情熱的。

YOU-TUBEでいろいろ探してみましたが、なかなかベストなものが。
以前、ダニー・アイエロがヒップホッパーとコラボしたものをこのブログで使用しましたが、あれは結構気に入っていました。
今回探していて、同じ俳優でジーナ・ロロブリジータ版があったのには驚いた。現在はおそらく80才に近いと思われますが、動画は60代のころの姿。
歌がうまくて、音がよければ使いたかったのですが残念ながら……。
で、やはり音重視ということで、プエルトリカンのホセ・フェリシアーノに。

●キエン・セラ
これぞトリオ・ロス・パンチョスのヒットによって、世界的に広まった名曲。
1953年にメキシコの作曲家パブロ・ベルトラン・ルイスによってつくられました。

その数年後にはアメリカで「スウェイ」というタイトルでディーン・マーティンやローズマリー・クルーニーがヒットさせ、ラテンのスタンダードとして定着していくように。
最近(でもないかな)ではマイケル・ブーブレがカヴァーしたり、映画のアメリカ版「シャル・ウィ・ダンス」でつかわれたり。

日本でも愛唱されている曲で、アイ・ジョージ、坂本スミ子はもとより、水原弘、ザ・ピーナッツ、渡辺マリ、小林旭などがうたっています。小野リサのアルバムにも。

YOU-TUBEは「フレンチ・ラティーノ」というユニットのチャチャチャで。
編曲がGOOD。

●ある恋の物語
これもワールドワイドなラテンの名曲。
1955年というから昭和は30年、♪あ~かく咲くはな あおいいはあな~ と「この世の花」で島倉千代子がデビューした年。
その年、パナマのカルロス・アルマランがつくり(権利を買っただけで、作者は別という説もあるそうだ)、それがのちにメキシコに渡り、ロス・パンチョスの歌唱によって大ヒットとなったという名曲。

内容は愛する恋人を亡くした男の嘆き節。
あなたは私の生きがいだった、あなたを愛することだけがわたしの生きている証だった。
それなのになぜ神はこれほどわたしを苦しめるのか……

至極の愛をうたったラヴソングとして、日本ばかりでなく世界的にも愛聴愛唱されている歌。

YOU-TUBEはザーズというこちらもフランスのシンガー。
まぁ、フランスもラテン系ですからね。
それにしても素晴らしいですね。歌唱も表現力も。それに加えてアコースティックのギターとベースのみの演奏がクール。YOU-TUBEめぐりをしているとときどきこうしたスゴイ動画にゆきあたることがあります。

「昔は良かった」をやたら連発するのはどうかという気もしますが、昭和30年代はほんとにラテン音楽が輝いていた。いえ、輝いていたのはラテンばかりではなく、シャンソンだって、カントリーだって、ハワイアンだって眩いばかりの光彩を放っていましたが。

そのひとつの光景をNHK紅白歌合戦でみることができます。

「ある恋の物語」が誕生してから4年後の1959年、昭和でいえば34年。その年の大晦日に行われた紅白歌合戦で中原美紗緒が「ある恋の物語」をうたっています。
さらに藤沢嵐子が「ベサメ・ムーチョ」を、宝とも子、有明ユリ、藤崎世津子の3人娘が「シェリト・リンド」を、というように、この選曲をみても、この年いかにラテン音楽が巷に流れていたかを物語っています。

さらに翌35年の紅白でもなんと、紅組の有明ユリ、沢たまき、小割まさ江、高美アリサの4人が、ふたたび「ある恋の物語」をうたっています。
もうひとつ付け加えれば、この年、アイ・ジョージが「ラ・マラゲーニア」で紅白初出場。

まぁ、あの頃のようにはいきませんが、ラテンのエッセンスはいまの音楽にも受け継がれているようでして、現代の流行歌やポップシーンにときどき登場しますよね。

えー、思いつくところでいうと、……「黒猫のタンゴ」に、……「くすりルンバ」に、「だんご三兄弟」に……、ってこれじゃちょっと淋しいか。

トリオ・ロス・パンチョスということになれば、どうしても「おまけ」をやらねばなりません。メンバーのチューチョ・ナバロがつくったオリジナル。もしかして日本人(昔のですけど)がいちばん好きなトリオ・ロス・パンチョスの曲ではないかという一曲を最後に。


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MOMO

Mashi☆Toshiさんいつも見ていただいてありがとうござうます。

一時すずしい日が続いていますが、残暑が終わったわけではないでしょうから、おからだに気をつけて。お互いにですね。
by MOMO (2014-08-31 22:26) 

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